タイトルキーワード:外国産 ヘラクレス ヘラクレスカブト ヘラクレスカブトムシ ヘラクレス・ヘラクレス ヘラクレス・リッキー ヘラクレス・レイディ 亜種 特徴 飼育方法 寿命 餌 飼育マット 見分け方 産地 ギネス 生態 データ 種類 卵 幼虫 羽化 生息地 生態 蛹 蛹室
90年代も終わりを告げ2000年代に差し掛かるころ、ペットショップ店頭に外国産カブトムシの成虫や幼虫が頻繁に並び始めます。これまで限られたマニア間で授受され、あまり目につくことのなかった外国産カブトムシ。そのブームが一般の動物好きの間にも浸透し始めました。特に外国産カブトムシの中でも初心者が安心して飼育でき、しかも幼い頃からの憧れでもある“ヘラクレスオオカブトムシ”の人気が高騰します。当時一令幼虫などは500円ほどで購入でき、周りでも飼育にのめり込む仲間が続出しました。しかし当時は一貫した飼育方法が周知されてなく折角幼虫を迎えても、温度管理などを怠り死亡させてしまうケースをよく目にしました。
インターネットですら黎明期であった時代です。正しい飼育方法を認識している飼育者は少なく、その飼育には試行錯誤しました。現在は飼育方法が確立されています。
カブトムシの王様とも言われ、多くの男性の憧れでもある『ヘラクレスオオカブトムシ』、その基本的な飼育方法を説明していきます。
まずヘラクレスオオカブトの特徴についてお話しします。
ヘラクレスオオカブトムシの特徴
ヘラクレスオオカブトムシ…何種類いるの?
知らない方が多いと思いますが、ヘラクレスオオカブトムシは正式名称ではありません。野生個体はアメリカ大陸中央部から南部にかけて断続的に分布し、数多くの亜種が存在します。
亜種は基亜種も含めると計13種類にも及び、オス個体の胸角・頭角の長さ、体毛の色、前翅の色、突起の部位など細かな点で判別します。国内に流通する個体は“ヘラクレス・ヘラクレス”“ヘラクレス・リッキー”が大半を占めます。
本記事では最も大型化し全ての亜種の基亜種となる「ヘラクレス・ヘラクレス(学名:Dynastes hercules hercules)」の飼育方法をについて説明しましょう。
亜種12種類の中には極端に角や体毛などが変化し、限定した地域にしか生息しない種も存在します。本題の前に、まずはヘラクレスオオカブトムシの基亜種・亜種の一部を抜粋しご紹介していきます。
ヘラクレス・ヘラクレス(Dynastes hercules hercules)
(写真左)オス個体 (写真右)メス個体
一般に「ヘラクレスオオカブトムシ」の名前がつく種類の多くが、このヘラクレス・ヘラクレスです。頭角・胸角が他亜種と比べて太く巨大化し、頭角先端が2股に分かれます。稀に3~4本に分岐する個体もいるそうです。
胸角を含む体長はオスが50~160.0mmほど、メスは50~80mmになります。
カブトムシの仲間として例外的に成虫の期間が長く、およそ1年から1年半ほどの寿命を持ちます。冬眠は一切行いません。
最も長い頭角は頭部に胸角は胸部につき、国産カブトムシとは全く真逆の形態です。腹部には黄土色の上翅・下翅を持ち、その下には呼吸に必要な気門を兼ね備えます。
生息域は限定されており、カリブ海に浮かぶ小アンティル諸島内のグアドループ諸島(パステール島)・ドミニカ島にのみ生息します。
ギネス記録級の多くが日本人に作出されたものです。2016年に滋賀県の男性が育て上げた181.0mmのオス個体が現時点での最大記録となります。
ヘラクレス・リッキー(Dynastes hercules lichyi )
(写真左)オス個体 (写真右)メス個体
見かけ上はヘラクレス・ヘラクレスとの区別がほぼつきません。よく見ると頭角先端が分岐せずヘラ状になり、胸角がヘラクレス・ヘラクレスと比べて非常にスラッとしています。ヘラクレス・ヘラクレスの流通が少なかった頃に頻繁に輸入され、盛んに飼育されたという歴史を持ちます。南米大陸のベネズエラ・コロンビア・エクアドル・ペルー・ボリビアといった広範囲にかけて生息しており、地域や国により地域個体群の差が大きく、分類学者を悩ませる種類でもあります。
ヘラクレス・レイディ(Dynastes hercules reidi)
(写真左)オス個体 (写真右)メス個体
西インド諸島のセントルシアにのみ生息する固有種です。亜種でも頭角・胸角の長さが極端に短くなる非常に珍しい種類となり、他亜種との差がかなり顕著になります。かなり情報量の少ない亜種であり、ヘラクレス種の中でもかなり小型になります。
ヘラクレス・トゥクストラエンシス (Dynastes hercules tuxlaensis)
(写真左)オス個体 (写真右)メス個体
中央アメリカのメキシコ近郊に生息する世界最小のヘラクレス種です。オスの体長は60~80mmと言われますが、実際はより小型に育ちます。ヘラクレスの亜種内で最も北に分布します。毛はやや濃い赤褐色で頭角が短くなります。トゥクストラエンシスは亜種として認められた2匹のオス以外は未だに発見されていません。そのため別亜種に含まれるという主張が現在も続いています。
ブルーヘラクレス
全ての亜種・基亜種の突然変異種として、ごく稀に産まれます。前翅に青みがかかり物珍しさから珍重され、高額の値段がつきます。当時のゲーム「昆虫王者ムシキング」内で“ヘラクレスリッキーブルー”と紹介され、一般的に広く知られるようになりました。ただヘラクレス・リッキーのみに発現する変異種ではないので、子供たちに誤解を与えた経緯もあります。現在でも滅多に目にすることはありません。
ヘラクレスオオカブトムシ(ヘラクレス・ヘラクレス)の見分け方
生息地で見分けることはできる?見分け方は?
今回の主役「ヘラクレス・ヘラクレス」(以下:ヘラクレスオオカブト)はその生息地で容易に判別できます。グアドループ諸島(パステール島)・ドミニカ島にのみ生息にのみ生息し、世界中のカブトムシの中で最も大型化する種類です。ギリシャ神話の英雄“ヘラクレス”の名前に由来しており、名実ともに最も有名なカブトムシと言えるでしょう。
頭角を含めたオス個体の全長は約14~15cmほどになりますが、ギネス級の個体は最大値18cmにも達します。亜種リッキーと酷似しますが、ヘラクレスオオカブトの頭角はより太く、胸角の先端部分が二股状になることで区別がつきます。胸角の凹凸はバリエーションが豊富で、先端部分や中間付近に数個の突起をつける個体もいるほどです。
ヘラクレスオオカブトムシ 幼虫の特徴・見分け方
(写真左)孵化直後の1令幼虫 (写真右)3令幼虫
ヘラクレスオオカブトムシの幼虫時の同定(種の特定)はかなり難しく、ほぼ不可能です。ただオス・メスの雌雄判別は3令幼虫の時点でかろうじて判別可能です。
幼虫の3節目(※お尻の一番先が1節目です)をよく観察してみましょう。僅かな窪みが見られるのがオスの幼虫、窪みがない幼虫がメスの幼虫となります。
ヘラクレスオオカブトムシの習性や生態
ヘラクレスオオカブトムシは国産カブトムシ(ヤマトカブトムシ)の習性・生態とはかけ離れたものです。
夜行性という点に変わりませんが、自然界では熱帯の雲霧林(※熱帯・亜熱帯の霧深い山地に生える常緑樹林の森)に生息し、冬眠は行いません。低地でも見かけますが…大型亜種・大型個体は標高1000mを超える高山地帯でしか見ることができません。
飛翔など活発に餌を求め移動するのは夜間に限られますが、非常に貪欲で力も強く、昼夜を問わずに果実や木の幹を自ら傷つけ吸汁します。
カブトムシの中では珍しく、1~1年半ほどの寿命を持つ長寿種です。基本的に温和な性格ですが、餌の奪い合いや外敵の襲撃などには物凄い闘争心を露わにします。最も長い頭角は上下に動かすことができ、外敵や餌場のライバルなどを胸角との間に挟み込み、投げ飛ばしてしまうほどです。
飼育者の間では東南アジア産の“コーカサスオオカブト”同地域に住む“アクティオンゾウカブト”と並び「世界最強のカブトムシ」と言われています。名実共にアマゾン熱帯雨林下での昆虫王者と呼べるでしょう。
幼虫はヤマトカブトムシより更に発酵の進んだ落ち葉等の堆積物を主食とし、卵→幼虫(1~3令まで)→前蛹・蛹化→成体への羽化にまで1年半から2年間もの長期間を有します。メスの方がこのサイクルは短くなり約10ヶ月から1年半ほどです。メスの産卵数はかなりバラつきがあり、100個ほど産む個体もいれば数個に留まるメスもいるほどで、その血統にかなり左右されます。
卵から成虫までの寿命がオスで3年~4年、メスで約2年~3年半と長寿です。飼育下では寿命が短くなる傾向がありますが、年単位での付き合いができるカブトムシと言っても良いでしょう。
ヘラクレスオオカブトムシの主な血統と有名産地
明らかに巨大化する血統があり、ギネス級の大型個体を産み出す飼育者は「血統」を第一に考えるほどです。生息地があまりに広く亜種も多いため、長期飼育から良血統を選別しなければなりません。そのため巨大化する血統群は非常に高価となります。
キチンとした『遺伝子マッピング』
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データ
データ
名称 | ヘラクレス・ヘラクレス(基亜種) |
学名 | Dynastes hercules hercules |
難易度(成虫) | ★★★☆☆ |
難易度(産卵~幼虫) | ★★★★☆ |
力の強さ | ★★★★★ |
温度(推奨温度) | 20~28℃で通年飼育可能 |
大きさ(飼育ギネス) (野外ギネス) オス(野外) メス(野外) | (2016年:181.0mm) (1932年:172.7mm) 50~160.0mm 50~80mm |
成虫寿命(幼虫期間) | 1~1年半 (オス1年半~2年:メス10ヶ月~1年半) |
値段 | 成虫10000~20000円(サイズに依存:オスの方が高額:ペア売りが多い) 幼虫 500~2000円(幼虫のサイズによる) |
成虫の活動時期 | 最低1年 |
分布 | 主に中央~南アメリカ大陸 |
生息環境 | 熱帯の雲霧林 大型個体は標高1000m以上 |
採集方法 | 網採集・樹液採集・灯火採集 |
ヘラクレスオオカブトムシの成虫の飼育方法
ヘラクレスオオカブトムシの成虫の飼育について
成虫は基本的に単独飼育を行います。雌雄を混在させた場合、餌の取り合いや飼育スペースの関係でオスが狂暴化し雌を襲い☆にしてしまう事があるからです。また大型種なので余程ケージが広くなければストレスが溜まり短命になるか?☆になってしまうケースもあります。
巨大種ならではの飼育方法です。本来は広大な熱帯雨林に住み温和な性格を持つ種です。ただケージという限られた環境では、ヘラクレスオオカブトムシのパワーでは確実に同居人に致命傷を与える可能性があります。
成虫飼育のために用意するもの
成虫はなるべく広いケージでストレスを感じさせない飼育をしましょう。概ねの目安は縦横が25cm以上・深さが15cm以上です。
飼育ケース
ケージ例:特大クリアケージ(横50×奥行き36×高さ30cm)
衣装ケースでの飼育例
飼育ケースは写真の様に大きさをクリアすれば「昆虫用ケージ」「衣装ケース」でも全く問題ありません。
ただ一般の『クリアースライダー』『コバエシャッターケース』の最大サイズではやや窮屈な感じがします。
ただこれらのケージでもダニやコバエ等の侵入を防ぐ工夫が施されており、そのまま流用しても問題ないでしょう。
衣装ケースなど、本来の「飼育」の本筋から外れるものなどには、キリなどで空気穴をあけたりと…多少のDIYは必要となります。
爬虫類用の飼育ケージ
このような爬虫類用ケージも安価で販売されています。こういった商品は予め通気性もよく、ヘビなどにつくダニの侵入も抑えることが可能です。発想を転換して他種のケージを流用するのも有効な手段ですよ。
成虫飼育用の床材
両者とも市販のヘラクレス用マットです。
ヘラクレスオオカブトムシは湿度が高くジメジメしている中・南米大陸に生息しています。当然マットも保湿性が高いものがベストですが、最近はかなり便利な商品が多く、写真の様な「ヘラクレス用マット」が実店舗やAmazonなどのECサイトで容易に入手できます。
国産カブトムシ専用の物や園芸店の用土などを苦労して配合する必要もなくなり、しかも非常に安価というのがポイントです。成虫から飼育を始めると悠に5桁はかかるヘラクレスオオカブトムシ。なるべくヘラクレス用と謳う商品を購入した方が良いでしょう。
実際に導入する際は必ず霧吹きなどで一定の湿度を保ってあげて下さい。また個別の飼育用具として「コバエ除けディフェンスシート」も販売されているので、自作ケージの場合はこちらを使っても良いでしょう。
市販のコバエ用ディフェンスシートの一例です。
昆虫ゼリー
ヘラクレス用ゼリーの一例です。
ヘラクレスオオカブトムシをはじめとするカブトムシの基本食が昆虫用ゼリーです。スーパーで見るゼリーパックと同じ形状であり、保管しやすいメリットがあります。ヘラクレスオオカブトムシには昆虫用ゼリーの中でも特に高カロリー・高タンパク質のものを与えるようにしましょう。この種は大量の餌が必要となるので、大容量パックなどのまとめ買いをし、冷蔵・冷凍庫などでキープすると非常に便利です。
20~28℃で飼育するカブトムシなので心配はありませんが、この気温を下回る際は給餌を取りやめましょう。消化不良を起こし体調を崩してしまいます。
与える量は最低でも一晩に2パックにして下さい。ヘラクレスオオカブトムシは羽化してから捕食するまで1~2ヶ月ほど時間がかかります。一般的に新成虫が小柄であり、管理温度が高めだと早期に餌を食べ始める傾向があります。また充分熟れた“バナナ”も大好物なので並行して与えるようにします。
成虫のエサについて詳しくは→最適な成虫用エサはこれ!必要な栄養を補給できるおすすめのエサ
転倒防止材
ヘラクレスオオカブトムシも多種同様に一度転倒し仰向けになると、足がかりがなければ起き上がれず、弱るか衰弱死してしまいます。そのため木の枝などの足がかりとなるものを用意します。これは拾ってきたり伐採したものでも良いのですが、本種は本来国内には生息しない昆虫です。熱湯…もしくは電子レンジで充分滅菌したものをケージ内に入れて下さい。
その他の必須用品
温度計
必ずケージ内の温度は測る必要があります。特に夏場の高温時・冬場はケージ内の温度がヘラクレスオオカブトムシにとって適温かどうか常に見定めましょう。温度を測れるものであれば何でも構いません。
暖房・冷房等の保温器具
以外に周知されてなくヘラクレスオオカブトムシを死に至らしめるのが温度管理です。ケージ内温度が20~28℃を維持できれば何を使っても構いませんが、直接ケージ内に入れるヒヨコ電球などはNGです。
多くの飼育者はエアコンを適宜使用しています。最近のエアコンはそれほど電気代を消費しない上に一番楽な方法なのでこちらが最も適しています。
成虫飼育のポイント
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ヘラクレスオオカブトムシの繁殖方法
繁殖・ペアリングについて
雌雄を性成熟させることからスタートします。目安としては「羽化から2~4か月後」「エサを食べ始めてから3~4週間」です。ヘラクレス用ゼリーを一晩で2カップ以上食べるようになればより万全でしょう。オスメスが揃っているからといって、焦って交尾させるのは禁物です。
方法は以下の2通りです
・同居させ交尾させる。
・ハンドペアリングを行う。
ペアリングの適温は22~25℃がお勧めです。これ以下だと成虫の動きが鈍くなり成功率がぐんと下がってしまうからです。メスが逃げてしまう場合は性成熟していません。また交尾がなかなか始まらない場合も同様です。この場合は焦らずに後日再チャレンジするようにします。
ハンドペアリングの際はまず、充分メスが身体を固定できる大き目の掴まりやすい木を用意します。後はメスの安定を確認し、背面にオスを乗せるだけです。数分~数十分待つと交尾を始めます(数時間を要する個体もいます)。オスの生殖器が抜けたのを確認したら、それぞれをケージに戻し餌を与えて下さい。
同居繁殖の場合は同じケースに雌雄を入れ、1週間を目安にしましょう。ただこの方法は交尾の確認が取れない場合があるので、かなり不確かなものになってしまいます。
産卵について
まず産卵時に用意するものは以下の通りです。
・産卵用ケージ (大きめのケージ:大きいほど産卵数が上がるので)
・産卵マット(発酵過多でキメ細かい幼虫育成用マット)
・転倒防止材
・水分調整のための水
・餌
・温度計
巨大ケース・発効促進マットが適しています(商品例です)
産卵セットの組み上げ方
① ケース内にマットを充填し水分調整を行います(この際マットは全体量の1/3ほど残しておきます)
② マットの湿度は強く握り形が崩れない程度にします。
③ ①②が完了したらケージ内に固めにマットを敷き詰めて下さい。
④ 仕上げに残りのマットをそのまま表面に撒き、メスのための転倒防止材を置きます。餌のゼリーは最低でも3個以上入れてメスの産卵を待ちましょう。
小さめの産卵ケースは数日に1回、大きめの産卵ケースの場合は1〜2週間に1度霧吹きを行います。そのまま孵化を待ち、幼虫を回収して下さい。
→自分で取ってきた産卵材について
ヘラクレスオオカブトムシの幼虫の飼育方法
幼虫の飼育について
無事幼虫が孵化したら、回収し幼虫飼育用のケースに移動します。ケージでの多頭飼育も可能ですが、ヘラクレスオオカブトムシの場合は基本的に1ケージに一匹の個別飼育を推奨します。
幼虫飼育のために用意するもの
・発酵マット
・湿度調整用の水
・ケージ(ボトル状でも可)
発酵マットは産卵時同様の水分量に全て調節し、軽く押し固めるようにケージ内に敷くようにします。その後は一令幼虫を投入するだけです。一匹飼いなので充分観察できるボトルを使っても構いません。その際は成長に合わせ大きくし、最終的には相当の大きさになることを覚えておきましょう。
幼虫飼育のポイント
幼虫飼育の適温は20~24℃です。例外的に巨大化させたい場合は、三令幼虫の時期を長くするために低温化で育成しても良いでしょう。餌と生活の場となるマットは2~3ヶ月に一度、古いものを少し残し交換しましょう。古いマットを混ぜ合わせると幼虫のストレス軽減になります。
コバエやダニなどの害虫発生・表土への糞の流出等が見られたら、その都度即座に取り換えます。また幼虫が地表に出てきてしまう場合はマットの通気性が悪くなっているので、やや水分量を減らしたマットに交換して下さい。
一般的に発酵マットは既に発酵済みのマットです。稀に再発酵することがありガスを発生するので、その際は蓋を開け切りましょう。
孵化後一年経てば、ほぼ蛹化しているので、後は新成虫が羽化し地表に出てくるのを待つだけです。
基本的な考え方として
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幼虫から成虫までの飼育記
成長記録
孵化後しばらく経過した1齢幼虫。ヘラクレスオオカブトムシとはいえ、この時点は他の幼虫と変わらない。
2回の脱皮を経て3令幼虫(終齢幼虫)になる。成人男性の手の平大になり、この時期に成虫の大きさがほぼ決まる。
前蛹化し体表に茶褐色が色濃く発現している。蛹室は地面に対し並行の形を取り、万が一地表に出ても園芸用オアシスなどで人工蛹室が作成できる。
完全に終齢幼虫が蛹化した状態。ヘラクレスオオカブトムシは他のカブトムシと異なり“横型”の蛹室を作る。
羽化直後のヘラクレスオオカブトムシ。
地表にヘラクレスオオカブトムシが姿を見せたら、しばらくは放置しましょう。餌もすぐには食べないので、ソッと観察してあげて下さい。
まとめ
ヘラクレスオオカブトムシ(ヘラクレス・ヘラクレス)を始め、外国産カブトムシ・クワガタはここ10~20年足らずの間で急速に飼育技術や専用器具が発展してきました。
昔を考えればかなり恵まれた環境であり、飼育方法もWeb上で容易に学ぶことができます。
オオクワガタに始まり、甲虫はどうしてもその大きさを競いがちになってしまいますが、初心に帰り一令幼虫から立派な新成虫に育て上げてみてはいかがでしょうか?
ギネス級個体を育てるためには
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